桜がきらい それは嫉妬かも

春になると私は桜の情報に苛立つ

毎朝、ニュースで今年の桜はいつ咲くの?桜のつぼみはどれぐらい?暖冬で桜の勢いがない気がする。明日の強風で桜が散るおそれがある。

などの情報で、いつまで言うの?まだ言ってんの?しつこい!と本気でうんざりしていた。

私は、桜が憎たらしいのだと、ようやく気がついた。

女性ならではの嫉妬を、桜にまで向けているのだ。
そこはかとない弱さと可愛いさ、色は薄いのに圧倒的に場を支配してる、それなのに当の花びら達はいたって謙虚で、花粉すらも波風立てない。それだからこそちやほやと皆にかまってもらえる桜が、鬱陶しくてしょうがない。

 

とかく私は、嫉妬深い女なのだということを認めざるを得ない。
こんなこと桜に言いたくなかったが、誰がみても清楚で可愛いく、美しく、静かで、物を言わずとも皆が貴方の云うことをきく。泥臭くなる必要もないし毒もいらない。得をしてるのに嫌われない。されど貴方はズルくなく、どこまでも健やかだ。

 

そんな桜に、私は憧れているのだ。